新連載「お手当は台所から」Vol.2 文・寺口朝子(発酵食養家)
[NEWS]
寺口朝子さんのお手当を対面で学べるワークショップが東京で開催!
『自然の力を活かしたセルフケア−日本古来のお手当て術−』
7月31日(金)、8月1日(土) 講座詳細はこちらから。
https://lotus8.co.jp/workshop/oteate/
「体はひとつながり、お手当の世界」
「ドライアイで眼科に通っているんですが、目薬をさしてもなかなか良くならないんです」。
そんなご相談を受けたことがありました。
お話を伺っていると、その方は「顎まわりにニキビもよくでき、腰痛もあります!」と教えてくださいました。
西洋医学では、目の不調は目の専門家が診ます。
けれど東洋では「木を見て森を見ず」という言葉があるように、一つの症状だけを見るのではなく、体全体のつながりを大切にします。
そのため目は「肝」と深く関わる場所と考えられています。
ここでいう「肝」は、肝臓という一つの臓器ではなく、血の巡りや筋肉、目の状態なども司ります。一方、顎まわりや腰は「腎」と深く関わる場所です。こちらも、水分代謝のほかに髪や骨、生命エネルギーを蓄える役割も担っています。実は肝と腎は「肝腎同源(かんじんどうげん)」と言って、互いに支え合う関係にあります。腎の働きが弱まれば、肝も十分に力を発揮できません。
反対に、腎をいたわることで、肝も元気を取り戻しやすくなるのです。

そこで私は「目だけのお手当をしよう」と考えるのではなく、まずは腎を養うことをおすすめしました。まずは、足腰を冷やさない事が大切。そして腎をいたわる食べ物として、ぜひ覚えておいていただきたいのが小豆です。小豆は昔から、余分な水分を排出する食材として親しまれてきました。
昆布を一枚敷き、少しの自然塩と一緒に土鍋で炊きます。一晩浸水しておけば、意外と短時間でふっくら炊き上がります。お砂糖は入れません。
小豆は腎臓とよく似た形をしています。
昔の人は、そんな自然の姿にも意味を見いだし「同じ形をしたものは、その臓器を助ける」と考えてきました。「同種の法則」という自然を観察する中で育まれてきた暮らしの知恵です。
そして、もう一つ私が大切にしていることがあります。
皆さん、朝に目が覚めて、まずはトイレに行きませんか?
その時です。
腎臓のある腰にそっと手を当てて「今日も働いてくれてありがとう」
「今日もおしっこを作ってくれてありがとう」。
そう言葉にして、自分の腎臓に感謝を伝えるのです。

お手当は、食べ物や湿布だけではありません。
自分の体に手を当て、意識を内側に向ける時間も、お手当の一つ。私達の体は、毎日毎秒、鼓動を打ち働き続けてくれています。だからこそ、自分の体に目を向け
「ありがとう」と声をかけてあげる。
そんな小さな習慣が、体と心を結び直し、自分自身と深くつながるのだと思うのです。
体はひとつながり。
目だけを診るのではなく肝を肝だけではなく、腎を、
そして、その奥にある自分を大切にする暮らし。
それこそが私のお手当の世界であります。

今日のお手当
― こんにゃく湿布 ―
腎のお手当として、私がよく取り入れるのがこんにゃく湿布です。腰をじんわり温めることで、体の芯からほっとゆるむ感覚があり、寝る前に取り入れると、睡眠の質が上がります。
こんにゃくには無数の気泡があり、茹でたこんにゃくの水分は、やさしい湿熱となって体の奥深くまでじんわり届きます。使い捨てカイロのような乾いた熱とは異なり、まるで温泉に包まれているような、やわらかな温もりがこんにゃく湿布の魅力です。
〈用意するもの〉
板こんにゃく 1枚
自然塩 大さじ1
〈やり方〉
鍋にこんにゃくがかぶるくらいの水と自然塩を入れ、20分ほどグラグラと沸騰させます。取り出したこんにゃくをタオルで2~3枚包み、やけどをしない程度の温かさになったら、腰に当てます。冷めてきたらタオルを一枚外すなどして温かさを調節してください。
※やけどを防ぐため、必ず手で温度を確かめてから行ってください。
※使用したこんにゃくは2、3回繰り返し使えます。使用後は水洗いし、水を張ったタッパーなどで冷蔵庫で保存してください。
※お手当に使ったこんにゃくは決して食べないでください
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寺口朝子さんのお手当を対面で学べるワークショップが東京で開催!
『自然の力を活かしたセルフケア−日本古来のお手当て術−』
7月31日(金)、8月1日(土) 講座詳細はこちらから。
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Profile
寺口朝子/Asako Teraguchi
発酵食養家。大阪生まれ 福岡県糸島在住。2013年、マクロビオティックのシェフとして世界的に著名である西邨マユミ氏と出会い、自然に寄り添った食べものを摂るようになる。次男の心臓病発覚で本格的な食養を実践。東日本大震災震災後、東京から福岡へ家族で移住。自然栽培のお米を作り始め、味噌を仕込みながら、独学で麹作りを習得。
現在は麹文化研究家・南智征なかじ氏に師事。
2024年から潜在意識・脳科学・量子力学など心の学びを深めマインドコーチとしても活動。これらすべての学びを注ぎ込んだ年間プログラム「健やかな暮らし方」、「麹と仕込みを技に」にて受講生さん達と日々、暮らしの学びと心の繋がりを深め、発酵文化、そして食養とお手当てを広めている。
Instagram:
https://www.instagram.com/awauta_brownrice/
Homepage:
http://awauta.jp/