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Yogini(ヨギーニ) Vol.84

ヨガの主題は心を扱うことだが、そのゴールを目指す過程で体を鍛錬し、浄化する必要性が説かれている。体を鍛錬する、つまりはアーサナのことだが、アーサナ自体を深めていく中でも、自分の外側、自分の体、体のより微細な領域、と繊細な感覚を研ぎ澄ましていく。この過程で、解剖学という近代科学の知恵を適切に活用することは、””安定して、快適な”を実現する大きな助けになるだろう。

そこで、今号の特集はズバリ「筋肉の使い方と解剖図鑑」。今回の特集では、筋肉の構造をきちんと理解して、各筋肉が引き起こす動作、アーサナの中での筋肉の動きまで徹底的に説明する。解剖学を学びたいと思う一方で、苦手意識やなかなか覚えられないという人が多い。確かに名前は難しい漢字の羅列で、とっつきにくいのは事実。しかし、きちんと原理を理解した上で全体像を掴むことから始めるのはどうだろうか? 「体のこの辺から始まって、ここで終わる。だからこういう動きをして、このアーサナではこう使われているんだ! 」このステップで、自分の体感と照らし合わせながら少しずつ、心身に落とし込んでいけば、きっと解剖学が経験として身に着いていくはず。解剖学とはいわば体の地図で、目には見えない体の奥深くの構造まで、私達にイメージを与えてくれる。自分の体をより繊細に、丁寧に扱うために、解剖学の深みへと一緒に飛び込んでみよう。

そして、第二特集のテーマは””サントーシャ”。八支足、ニヤマの一つで、””足るを知る”などと訳されることが多いが、人によって解釈もさまざま。今回は、ヨガ指導者の方々に、十人十色のサントーシャのあり方を聞いた。ヤマ、ニヤマは決して決まりごとではない。私達の人生に豊かな視点を与えてくれるヒントのようなもの。ぜひあなただけのサントーシャを探ってみてほしい。