
[The yogis magazine]Vol.9は「アーサナから導くヨガの深み」
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アーサナはヨガを深める装置
4月30日に発売になる[The yogis magazine]Vol.9。今号の特集テーマは「アーサナから導くヨガの深み」だ。
特集の冒頭ページには次のような文章がある。
ヨガのゴールへ向かうための解説本である、ヨガの聖典『ヨーガスートラ』ではゴールへ向かう方法として日常の規律を説き、体を整えて、瞑想へ入っていくという道筋を提示する。その体の部門にあるのがポーズ、つまりアーサナの実践だ。
アーサナはゴールへ向かうためのさまざまな準備をする段階。体をほぐして頑健にし、エネルギーの巡りをよくして、体の中にある眠れるパワーを引き出す。そして行えば行うほど、日常でため込んださまざまなものや濁りをそぎ落とし、内面へ向かいやすくさせる。ゴールへ続く道をより洗練されたものに整える。
今回はアーサナを特集する。どうやってアーサナから内面へ向かっていくのか。『ヨーガスートラ』ではごく簡単に表現されているその流れは、経験した者にしかわからない。でも、そこに地図があれば、的確な目標を持って臨めるからだ。
ただし、その地図は実に多様。頂上は一緒だけれど昇っていく道はいろいろあると、ヨガはよく登山に例えられるが、今回はその多様さに焦点を当てて、ヨガを深めるためアーサナにどんな仕掛けが詰まっているのか、代表的な流派を取材した。
そして整理し並べてみると、流派ごとにこんなにも違うのかと驚くほどだった。でも、もう一度言うが、目指す頂は一緒。ヨガにたくさんある登山ルート、自分にとって昇りやすい、心地よい景色を見られる方法を探っていきたい。
いろいろな流派に分かれている意味
代表的な流派に限られるが、取材してみて、本当にこんなに違うものかというのが率直で、新鮮な驚きだった。ここまで違うのであれば、確かに自分にフィットする練習のしかたがあるのだなと思うし、それに出会えた人は、先への進み方もきっと早いだろう。逆に知らないで入った場合は緩く進むだろうし、途中で飽きてしまったり、嫌になってしまうこともあるかもしれない。でも、それはそれで一つの経験なので、それを糧に次を見つけることができる。自分には何が向かないのかがわかったからだ。そして、他にもいろいろな流派があるのだから。
ヨガのゴールは同じいただきだけれど、ルートが違うことが浮き彫りになった。もちろん、このほかにもいろいろあるし、まだここではハタヨガ中心の考え方だ。でも、それ以外にもヨガはある。第2特集は、まさにハタヨガ以外に光が当たっている、『バガヴァッドギーター』がテーマだ。
世界で2番目に読まれている本『バガヴァッドギーター』
ヨガの教典の一つにして、世界でキリスト教の聖書の次に読まれている本として知られる『バガヴァッドギーター』。これはインドで、出家者(バラモン)を対象として編まれた『ヨーガスートラ』に対して、在家者(一般人)を対象にして書かれた本で、暮らしながら、暮らしの中でヨガの目指すゴールへ向かっていくことができると、その方法を物語調にまとめ説く。
だから暮らしに根づく話なのだが、何しろ時代が古代であり、舞台が戦場、さらに神様が出てくるという設定。日本に暮らす現代人としてはなかなかなじめないとなって、理解に時間がかかる、難しいといわれることが多い。
今回は、その『バガヴァッドギーター』がどういうもので、どんな風に読み、どんな風に日常に取り入れていけばいいのかを監修の先生の他、インストラクターさんからも話を聞いて考えている。現代人の視点からの答えに、そう考えればいいのか、そこに生かせるのかという切り口がきっと見つかるはずだ。
栃木にある、陰ヨガスタジオ&レストラン
栃木県栃木市にある「smile farm.shanti」は、陰ヨガをできるスタジオと、自分達で育てる野菜を中心に南インドカレーを提供するレストランが共存するスペース。今回はそこからスマイルを広げているご夫婦を紹介している。
とにかくまず、カレーがおいしい! 南インドカレー(ミール)で、これはインドに行った時に地元の人気店で教わったレシピをベースに、今の味に調整していったとか。ヴィーガン対応にもなり、車で2時間かけて食べに来るという人達もいるほどの味わい。確かに食べに行ってほしいと思う。
店の柔らかい雰囲気、陰ヨガスタジオの個性、なによりご夫婦の個性が際立っている。プロのミュージシャンでもあるご主人の吹くディジュリドゥとコラボしたWSもあるので、足を運んで体験してみてほしい。
連載陣もますます熱い
生物学者・福岡伸一先生のインタビュー、婦人科医・高尾美穂先生などの連載、Discover yoga、JAPANISM、Are you yogis? Fashionページなど、いつもの布陣もかなり読み応えあり。これらは毎号さりげなくあるけれど、実は人気ページでもあり、ヨガがヨガから離れ、でもヨガらしいというページ。一見、ヨガらしい顔をしていないページほど、ヨガとの接点を考えながら原稿をしたためるという意味で、かなりのエネルギーがあるページ。その熱が少しでも伝わるといいなと思う。
人気と言えば、編集長ハシムラの毎回のPrologue、Epilogue、今回も奮っている。ぜひぜひ読み込んでください。
[The yogis magazine]Vol.9 1,650円(税込)。お買い求めは以下からどうぞ。
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