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「シンプルに生きる」ってどういうこと?〜ヨガの自己探求の方法〜

Session_0  シンプルに生きる

 

考えが明確になり自分の内側が整っていること

“シンプル”の意味をそう話すのはアムリタ トシ先生。「アムリタ=永遠」という意味のヨガネームを持ち、自分自身「永遠の真実」を探していると言う。

「ヨガ的なライフスタイルをして、ヨガ的なヴィジョン理解し、実践していくと、体と心と思考がクリアになっていくんです。そして外側も内側も整っていくので、判断基準が明確になります。何を選択すればいいのか迷いがなくなっていくんですよね。それをシンプルな生き方と、僕は定義しています」

「それはもちろん主観ではなくて、ヨガの実践から得られる本質的な選択です。外に答えがあると思っていた人が、内側に意識を向けることができるようになることで、人間関係やいろいろなものごととの摩擦は自分で作っていたと気づき、それを取り除いていくことができます

 

 

ヨガのシステムは、実践を続けているうちに深めたくなっていくように作られていると、トシ先生。

アーサナ(ポーズ)と哲学はセットになっていて、哲学が体に落とし込まれるようになっているんです。そうやって体と心と思考を浄化していくと、逆に哲学からアーサナの意味もわかるようになるんですよね」

では、シンプルに生きるためのアーサナとの向き合い方は?

 

Session_0.1  心と体を磨く

 

パワーではなくて、プラーナで練習する方法を伝えています」

トシ先生のおもしろいところは、アシュタンガヨガ(アシュタンガヴィンヤサシステム)とアイアンガーヨガが融合しているところ。アシュタンガヨガはより直感的にエネルギーを巡らせていく(フローさせていく)ヨガ。アイアンガーは呼吸を気持ちよくするためのアライメントに意識を向けて、プロップスなども用いてアーサナを整えていく。二つは一見、相反するアーサナへの向かい方だが、トシ先生はその二つを融合したヨガを長年インドのゴアで学んでいる

「アシュタンガのシリーズをベースにして、アイアンガーの繊細なアライメントを落とし込むんです内側から動かして、頭頂から足裏までより繊細に注意深くアライメントを意識しながら、エネルギーをフローさせる。アライメントだけでもない、プラーナの巡りを意識したアーサナになるから、自分をより客観的に捉えられるようになるんです。そうすると最小限の力で、最大限の効果を引き出すことができます

シンプルに生きるという命題に答えを出すには、まずシンプルとはどういうことなのかを体感する必要がある。トシ先生の言う「明確な答え」とは、ムダな力や思考を除きそぎ落とされた状態で、アーサナを自ら取れた時に理解できる。

 

 

Session_0.2  ヨーガの教えを感じる

 

インドのスワミジから伝統的な教えを受け継ぐスタイルで学びを深めているトシ先生は、「僕が学んでいる教えを、主観を交えずに伝えている」と語る。

純粋な言葉で伝えることで、本来の意味が明確に伝わると思うんです

「僕が伝えているのはヴェーダの教えで、さまざまな教典や教えの前提になるものです。ヴェーダと聞くととても難しく感じるかもしれません。でも実はヴェーダはインドだけの考え方ではなく、人類にとっての共通の教えで、自分と世界を客観的に観て、心を成長させるための哲学なんです」

「哲学を学ぶことで、体も心も思考も道具なのだとわかるようになっていきます。そうすると、アーサナの意味と目的が理解できるようになる。無我夢中に力でアーサナを取るのではなく、アーサナ偏重にならずに、もっとリラックスしてアーサナと向き合うことができるようになります。哲学を学ぶことは、アーサナの練習の助けにもなるんです」

日本の伝統文化を学び、華道や茶道の師匠や禅僧などにも友人を持つトシ先生は、ヨガの哲学を日本という視点からもひもとき、さまざまな例を挙げて伝えている。

「日本の伝統的な文化とヨガはよく似ています。プラーナに応じて動き、思考を動かしていない。より繊細に自分を見ているけれど、意図的ではない」

ヨガのアーサナという動と日本の伝統芸能という静の中にあるプラーナ、そこに土台としてある哲学を芯に落とし込んでいることが、「シンプルな生き方」を手に入れるためには必要だ。

 

Session_o.3  哲学とアーサナの融合

 

大切なのは、なぜアーサナをやるか、なぜ哲学を学ぶか。それは「自己の本質を探求する」ため。それがヨガのゴールであり、目的だから。

「アーサナと哲学、そして日常がなかなかつながらないのはわかります。だから僕は“シンプル”な視点で、日常を見渡す力を身に着けられればと思っています。ヨガという判断基準を持って日常を見ると、答えはわりと明確です。そして、アーサナはその明確さを養い、保つために体を整えるものなんです」

アーサナと哲学――二つは一つであり、形を変えて見えるだけのこと。それはアーサナと呼吸が別に見えても別物ではなく、同時に起こっていることと変わりない。アーサナで自分に注意深くなることは、自分の本質の存在に気づくきっかけを作っていることなのだ。

深く考えなくても、ヨガを続けていくと、いずれつながっていきます。そうすれば、どんどんシンプルになっていける。ヨガの壮大なシステムがそう仕向けてくれるから、信頼していればいいんです

トシ先生はそう締めくくった。

 

アムリタ トシ先生のワークショップはこちらから。

https://lotus8.co.jp/workshop/yoga-is-a-way-of-life/