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【動画】「集中とリラックス」。ヨガに培う究極のスキル

辞書に載る「ゾーン」という言葉

 

このたび『三省堂国語辞典』が8年ぶりに改訂されると話題になっている。そこには3500語が加わるという。その一つに「ゾーン」がある。ゾーンはスポーツ界でよく用いられる言葉で、究極の集中の中にありながらリラックスしていて、覚醒している状態だ。そのために1秒1秒がものすごく長く感じられて、その刹那に起こっているものごとがストップモーションのように見えるために、的確な判断ができ、完璧なパフォーマンスが行えると、経験者は語る。これが辞書に加わるというのだから、東京オリンピック・パラリンピックなどを経て、一般的な言葉になったということなのだろう。

 

ゾーンはヨガにすでにある!

 

とはいえ実際、この体験をできている人は、あまりいないのではないだろうか。アスリートでもゾーンに入れるのは、なかなかない経験だというからだ。しかし、ヨガではこの体験が用意されている。それが八支足の「ダーラナ、ディヤーナ、サマーディ」の最後の三つの流れだ。

ダーラナ、ディヤーナ、サマーディはまとめて「サンヤマ」と言われる、一つの流れであり状態と言っていいだろう。集中から瞑想状態を経て三昧に至るまでは境界がない。行動としては、集中へは対象へ自分から向かっていくが、瞑想はどちらからともなく対象と一つになり、三昧は自分と対象という“どちら”の区別がなくなっている。とすると、ゾーンは自分から集中していた状態(ダーラナ)を保ちながら、それを手放し、起こっていることと一体化しているディヤーナ(瞑想)〜サマーディ(三昧)になっていると考えていい。つまり、ヨガを続けていくとゾーンに入れるスキルが身につくのだ。

 

極意は集中とリラックス

 

『Yogini』Vol.80で掲載された「最高のパフォーマンスを引き出す集中の仕方とは?」という記事を元に行われた、『Yoginiオンラインサロン』の「Yoginiを100倍楽しく読む方法」。監修の辻秀一先生から聴く「集中とリラックス」は、記事をさらに深掘りできる濃い内容となっている。中で出てくる「集中とリラックス」を身につける身近な方法。見ると、さっそく試したくなるはず!

 

配信はこちらから。
https://youtu.be/7Ecm-4tIt3c

 

Guest:辻秀一

つじしゅういち。北海道大学医学部卒業後、慶應義塾大学で内科研修を積む。人の病気を治すことよりも「本当に生きるとは」を考え、人が自分らしく心豊かに生きること、すなわち“人生の質=クオリティーオブライフ(QOL)”のサポートを志す。その後、スポーツにそのヒントがあると考え、慶大スポーツ医学研究センターを経て、人と社会のQOL向上を目指し株式会社エミネクロスを設立。応用スポーツ心理学をベースに、個人や組織のパフォーマンスを最適・最大化する、自然体な心の状態「Flow」を生みだすための独自理論「辻メソッド」によるメンタルトレーニングを展開。スポーツ・芸術・ビジネス・教育の分野で多方面から支持を得ている。活動の場は多くの企業へ広がり、講演活動や産業医、Chief Health Officer、社外取締役など様々な視点から、企業の健康経営のサポートやフローカンパニー創りにも取り組む。さらに、スポーツの枠を超え、コンサルタントとしても幅広く活動。行政・大学・地域・企業・プロチームなどと連携し、スポーツの文化的価値「元気・感動・仲間・成長」の創出を目指す。37万部突破の『スラムダンク勝利学』(集英社インターナショナル)をはじめ、著書多数。