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太陽礼拝をもっと気持ちよく行うためのコツ

太陽礼拝のポイントは“背骨”

太陽礼拝は背骨を柔軟にする運動。そのため、背骨を軟らかく使えないと、思うような動きが取りづらいもの。もちろん、動きながら徐々に背骨は柔軟になっていくが、日ごろから背骨の柔軟性を高める動きを練習しておくことで、より太陽礼拝が心地よくなる。

太陽礼拝の一連の流れを気持ちよく動けるようになれば、その後のクラスのさまざまなポーズもよりスムーズに動きやすくなる。

また、背骨の柔軟性が上がることで日常生活にも好影響。背骨はさまざまな神経とつながっており、自律神経とも深く関連しており、整えることで、心身ともに不調が整っていく。

また、太陽礼拝は呼吸と連動する動きなので、背骨の柔軟性が上がるほど、肋骨が動きやすくなって呼吸もしやすくなっていくため、呼吸が深まって代謝や免疫力も高まりいいことづくし。

太陽礼拝を心地よくするための、体の使い方をここでは紹介していく。今日から実践してみて!

Tips1:背骨の柔軟体操をしておこう

日ごろから背骨の柔軟性を高める動きを練習しよう。具体的にはみぞおちの裏側あたりの胸椎と、へその裏あたりの腰椎の2カ所がポイントとなる。

そこだけを動かすのは実はなかなか難しい。しかし、ピンポイントで動かせるようになれば、それは背骨の柔軟性が上がった証拠だ。座って自然に背骨を伸ばした姿勢から始めてみよう。

頭を一緒に動かさないこと、背中を丸めないことが大事。ポイントだけを動かすイメージを持とう。

【みぞおちの裏】

みぞおちに指先を置き、そこから背中側へ平行移動する。行き着いた場所を手で押さえる。その位置を意識しながら、丸めないように背骨を後ろへ、前へ押し出すように動かそう。

【へその裏】

へそに指先を置き、そこから平行移動で背中側へ。背骨の上に手を置いて、そこを意識しながら、背骨を後ろへ前へと押し出すように動かす。みぞおち裏よりもさらに動かしづらいが繰り返して柔軟性を高めよう。

Tips2:脚を前に出す時は背中がポイント

太陽礼拝の流れの中で、下向きの犬のポーズから脚を前に出して体を移動する際、脚が両手の間まで届かないのは、背中をうまく使えていないから。

上半身を起こしていく際は、前に上半身を移動させながら背中を大きく丸めよう。そうするとお腹側に空間ができ、脚が動かしやすくなり、より前に出せるようになるのだ。

多くの人が背中は伸ばしていないといけないと思っているので、まずはその思い込みを取り外して行おう。

Tips3:腸骨と仙骨と恥骨への意識を大事に

よりなめらかに、そして気持ちよく動くには、骨盤を上半身と下半身で使い分けること。その際、仙骨は背骨にくっついているから上半身、腸骨は脚にくっついているから下半身と認識することが大事で、これが基本だ。

仙骨と腸骨が逆にスライドして仙腸関節を動かすイメージを持つ(仙腸関節は簡単に動く場所ではないので、あくまでもイメージ)。

例えば前屈では、まずヒザを緩め上半身を伸ばす。この時、腸骨は下半身として下に、仙骨は背骨とともに上に伸ばすと前屈を深めやすい。

さらに上向きの犬のポーズでは、腸骨を下半身とともに伸ばし、恥骨を引き上げつつ前に伸びると、腰が反り返ることがなく、長く保てる。

Tips4:指を置く位置で肩甲骨が引き締まる

下向きの犬のポーズ、上向きの犬のポーズとも両手を床に置くが、この指の位置が内側に入っている人がとても多い。

例えば、壁にヒジから先をつけて固定し、手のひらだけを左右に動かしてみる。そうすると、手のひらは小指側へより傾きやすいのがわかるだろう。これは手の可動域の違いによるもの。

犬のポーズはこの手の可動域を考え、人さし指がマットの縁と平行になるように手を置く位置を調整する。そうすると肩甲骨が寄りやすくなって胸が広がり、呼吸がしやすくなるのだ。

教えてくれた人=監修= 大江清一朗
おおえせいいちろう。『ブルースカイヨガスタジオ』主宰、大江整体院横浜元町本院代表。鍼灸整体師。アスレティックトレーナー。骨・関節の機能向上と効率のいい身体操作を指導。

文=Yogini編集部