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太陽礼拝をもっと気持ちよくするには?

太陽礼拝が気持ちよくなるとヨガの質がアップ

背骨を柔軟にする効果が高く、ウォームアップとして取り入れられることが多い太陽礼拝。呼吸と連動するダイナミックな動きが心地よく、人気のシークエンスだが、普段の姿勢などが原因で、背骨を軟らかく使えないと、思うような動きが取りづらく、心地よさが半減してしまう。

もちろん、動きながら徐々に背骨は柔軟になっていくが、日ごろから背骨の柔軟性を高める動きを練習することで、太陽礼拝がもっと気持ちよくなるはず。

太陽礼拝の一連の流れを気持ちよく動けるようになれば、その後のクラスのさまざまなポーズもよりスムーズになり、ケガの予防になるだけではなく、得られる効果も高まるだろう。

ここでは、太陽礼拝をもっと気持ちよくするための背骨の柔軟体操と、ちょっとしたコツを紹介。今日の練習から取り入れてみて。

かたまりやすい背骨の柔軟体操

背骨の中でも具体的にポイントとなるのが、動きが悪くなりやすいみぞおちの裏側あたりの胸椎と、へその裏あたりの腰椎。そこだけを動かすのは最初は難しいが、ポイントで動かせるようになったら、それは背骨の柔軟性が上がった証拠だ。

まずは座って自然に背骨を伸ばした姿勢から、以下のやり方に沿って始めてみよう。頭を一緒に動かさないこと、背中を丸めないことが大事。ポイントだけを動かすイメージを持とう。

みぞおちの裏

みぞおちに指先を置き、そこから背中側へ平行移動する。行き着いた場所を手で押さえる。その位置を意識しながら背骨を後ろへ、前へ押し出すように動かす。背中を丸めないように。

へその裏

へそに指先を一度置き、そこから平行移動で背中側へ。背骨の上に手を置いて、そこを意識しながら、背骨を後ろへ前へと押し出すように動かす。より動かしづらいが繰り返して柔軟性を高めよう。

脚を前に出す時は“背中”を意識

 
太陽礼拝の流れの中で、アドムカシュワーナーサナ(下向きの犬のポーズ)から脚を前に出して体を移動する際、脚が両手の間まで届かないのは、実は下半身の柔軟性よりも背中がうまく使えていないことが原因の場合が多い。

前側に上半身を移動させながら背中を大きく丸める意識を持とう。そうすることでお腹側に空間ができ、脚が動かしやすくなり、より前に出せるようになる。

ヨガでは、背中を伸ばしたままにしなくてはいけないと思っている人が多いので、まずはその思い込みをなくして、背骨を柔軟に使うイメージを持とう。

 

指を置く位置を変えると呼吸が深まる

 
壁にヒジから先をつけて固定し、手のひらだけを左右に動かしてみよう。そうすると、手のひらは小指側へより傾きやすいことがわかる。これは手の可動域の違いによるもの。

アドムカシュワーナーサナ(下向きの犬のポーズ)、ウールドゥワムカシュワーナーサナ(上向きの犬のポーズ)とも両手を床に着くが、この時、指の位置が内側に向いている人がとても多い。

しかし、犬のポーズは手の可動域を考えると、人さし指がマットの縁と平行、つまり少し手のひらが小指側に傾くように手の位置を調整するのがオススメ。そうするとワキが締まり、肩甲骨が寄りやすくなって胸が広がり、呼吸がしやすくなる。

教えれくれた人=大江清一朗
おおえせいいちろう。『ブルースカイヨガスタジオ』主宰、大江整体院横浜元町本院代表。鍼灸整体師。アスレティックトレーナー。骨・関節の機能向上と効率のいい身体操作を指導。イージーヨガプロデュース『マインドフルネススタジオ代官山』でもパーソナルセッションを行う。

 
文=Yogini編集部